研究概要 |
放物型方程式の中でも,高階の熱方程式および,分数ベキの放物型方程式を中心に本年度は研究をすすめた. 高階の熱方程式については,鈴木紀明氏,下村勝孝氏の協力により,優解の概念および,平均値の不等式とその挙動に関する結果が得られた.これらの成果は,平成11年8月23日から27日までルーマニアのイアシイで開催された複素解析とその関連分野の国際会議で発表した.その析の討論などの結果をふまえ,現在,平均値の凸性および連動する容量について研究をすすめている. 分数ベキの放物型作用素については、鈴木紀明氏の協力により,平均値の性質と帯状領域の関連が得られた.これは平成11年6月16日から18日まで京都大学数理解析研究所において開催された研究集会「ポテンシャル論とその関連分野」で発表し,近々論文に発表する予定である.さらに研究をすすめるには,掃散測度のくわしい解析が必要であり,絶対連続性や密度関数の解析をすすめている.
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