研究概要 |
平成11年度には、二相障害物問題及び燃焼理論に応用される特異極限問題についての結果を得た。 単調性等式と平均振動数の性質を用いることにより二相障害物問題 ∂_tu-Δu=(λ_+)/2X{u>0}-(λ_-)/2X{u<0} の解uの正則性、そして自由境界∂{u>0}のハウスドルフ次元の評価を導き出せた。 一方、燃焼理論に応用される方程式 ∂_tu_ε-Δu_ε=β_ε(u_ε),β_ε(s)=1/εβ(s/ε),β∈C^∞_0([0,1]),β>0 in (0,1) の特異極限を求めることができた。つまり、解u_εが極限問題の領域変分の意味での解uに収束する。uの自由境界の解析も行った。
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