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1999 年度 実績報告書

超対称ゲージ理論の動力学と素粒子の質量生成機構

研究課題

研究課題/領域番号 11740156
研究機関東京都立大学

研究代表者

北澤 敬章  東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20271158)

キーワード複合粒子模型 / 超対称ゲージ理論 / 非摂動的解析
研究概要

超対称複合粒子模型における素粒子(クォークに限る)の質量生成の模型を構成した。この構成を通じて、素粒子の質量生成における新しい機構を提案した。それは、直感的には、最も重いトップクォークの質量をまず生成し、それを他のクォークに配るというものである。この質量の分配を、クォークのあいだの運動項における混合で実現するということを新しい機構として提案した。構成要素を持たない本当の素粒子には運動項における混合は存在しないが、複合粒子の間には存在し得る。したがって、提案した機構は、複合粒子模型に固有のものである。残念ながら、質量の知られている6つのクォークの質量を全て正しく実現する模型はとても複雑なものになってしまう。より単純で説得力のある模型の構成が目標とされる。
素粒子の質量生成に欠かせない湯川相互作用(の一部)は、超対称複合模型において動力学的に生成される。複合粒子(これを素粒子とみる)の間に湯川相互作用が生成される動力学は超対称量子色力学として知られているが、その相互作用の強さをあらわす結合定数は計算されていない。上記の超対称複合粒子模型においてもこの動力学が使われているが、そこでは慣習に従ってその結合定数を1とおいた。この結合定数はトップクォークの質量生成に深く関わるものであるため、それを正確に知る必要がある。そこで、超対称量子色力学において動力学的に生成される湯川結合の結合定数を、いわゆる超対称量子色力学和則という技法を使って計算し、それが1のオーダーであることをみた。ただし、扱った系はただちに模型に適用できるものではなく、今後さらに計算をすすめる必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Noriaki Kitazawa: "Quark Mass Hierarchy in the Supersymmetric Composite Model"International Journal of Modern Physics. A14. 4237-4258 (1999)

  • [文献書誌] Noriaki Kitazawa: "Determination of the Dynamically Generated Yukawa Capling in Supersymmetric QC."Physical Review. (発売予定).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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