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2000 年度 実績報告書

相対論的磁気相互作用による磁性ウラン化合物の軌道分極とバンド構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740183
研究機関京都産業大学

研究代表者

山上 浩志  京都産業大学, 理学部, 助教授 (20239867)

キーワード相対論的バンド理論 / 磁性ウラン化合物 / 電子構造 / 磁気モーメント / 軌道分極 / 密度汎関数法
研究概要

ブライト相互作用による相対論的軌道分極密度汎関数法を応用して、固体の電子構造及び磁気モーメント(スピンモーメントと軌道モーメント)を自己無撞着に求めることのできるバンド理論を構築した。1電子ポテンシャルにこの軌道分極効果を組み込んだディラックの1電子方程式を導出し、球対称展開から4種類の相対論的動径波動関数を決める連立微分方程式を定式化した。この方程式を摂動論によらず、直接的に取り扱った相対論的軌道分極バンド理論を相対論的スピン分極線形化補強された平面波(RSPLAPW)法を基にして構築した。本年度において、そのバンドプログラムの開発を行うと伴に、磁性ウラン化合物USbとUGa_2に対して相対論的密度汎関数法及び現象論的な軌道分極効果を考慮した相対論的バンド理論の計算も実行し、フェルミ面などの実験結果の解釈を与えた。新しく開発した相対論的軌道分極バンドプログラムを使い、ウランカルコゲナイドUS、USe.UTeのバンド構造と磁気モーメントを自己無道着な計算で求めた。得られた結果から、ブライト相互作用による軌道分極効果は電子構造や状態密度において大きな変化を与えないことがわかった。US、USe、UTeの磁気モーメントは0.98μB、1.36μB、1.73μBとなり、軌道分極効果を含まない場合の0.88μB、1.15μB、1.40μBと比べると変化は小さいが系統的に実験値に近づき方向で補正されことがわかった。同様に、観測量である軌道モーメントとスピンモーメントの比もこの軌道分極効果で増強することがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Kumigashira: "High-resolation angle-resolved photoemission study of USb : Duel character of 5t electrons"Physical Review B. 61. 15707-15713 (2000)

  • [文献書誌] T.Honma: "Magnetic and Fermi Surface Properties of the Ferromaguetic compound DGa_2"Journal of the Phyical Society of Japan. 69. 2647-2659 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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