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1999 年度 実績報告書

生理活性を示す有機ビスマス化合物の合成とHPLCによる構造活性相関に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740351
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

池上 享  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (20301252)

キーワード有機ビスマス化合物 / ビスマス / 抗菌性 / 構造活性相関 / HPLC
研究概要

1.抗菌活性有機ビスマス化合物の構造活性相関に関する研究
(l)計算機化学によるアプローチ 特に抗菌活性が高いと判っているアザビスモシン系化合物、ビスムトニウム塩について、それぞれ経験的分子軌道法による計算をHyperChemのPM3レベルについて行い、最安定型構造を算出した。得られた分子体積、分子の幅、長さなどの因子、分子量、HOMO-LUMO軌道のエネルギーレベル、分子内電荷などについて、最小生育阻害濃度(MlC値)、log(MlC)値との相関関係を検討したが、明確な相関関係は認められなかった。この原因としては、現在汎用されている計算ソフトではビスマスの軌道計算の近似法に問題があるためと考えられる。疎水性因子(logP値)の計算についても同様で、ビスマス化合物について計算機化学からアプローチすることは、現段階に於いては適当でないことがわかった。
(2)HPLCによるlogP値の決定 疎水性因子(logP値)の算出法として、汎用されているHPLCを用いる方法を適用した。C18型固定相に対して、様々な比率の水系移動相を用いて各化合物の保持係数を測定した。通常の逆相型カラムを用いた場合、ビスマス化合物の保持係数は小さく、適当な値の範囲にないことがわかった。精密な議論を行うため、シラノール基の少ない特殊なカラムの使用を計画している。
2.抗菌活性有機ビスマス化合物の応用への試み
アザビスモシン誘導体について、ポリメタクリレート型樹脂に導入する技術の開発を行った。樹脂中のカルボン酸に対して、12-アリール型アザビスモシンを作用させるとほぼ100%の導入率が達成され、10ppm〜200ppmの範囲の比較的高いMIC値を示した。このことについて、「抗菌・抗カビ性を有する有機重合体」の名目で平成11年5月に公開特許化された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hitomi Suzuki et al.: "Organobismuth Chemistry"Elsevier Science(予定). 350 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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