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1999 年度 実績報告書

小分子反応場としてのジスルフィド架橋白金族複核錯体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 11740375
研究機関早稲田大学

研究代表者

水谷 淳  早稲田大学, 理工学総合研究センター, 助手 (00308256)

キーワードルテニウム / 複核錯体 / 酸化還元
研究概要

1.[RuCl_2(P(OMe)_3)_4]とアモルファス赤色セレンをジクロロメタン中で反応させることによって,新規ジセレニド架橋ルテニウム複核錯体[Ru_2Se_2Cl_4(P(OMe)_3)_4]を高収率で合成した.この錯体の構造は単結晶X線構造解析法によって決定した.また,この錯体の電気化学的測定によって,対応するジスルフィド架橋錯体に比べて還元が起こりやすいこと,及び還元によって錯体の構造が変化することを見出した.
2.ジスルフィド架橋ルテニウム複核錯体における,酸化状態とジスルフィド配位子の配位様式との関連性を調べた.ジスルフィド配位子の配位様式がη^1であるルテニウム3価錯体,[Ru_2S_2Cl_4(P(OMe)_3)_4]をZnを用いて還元することによって,配位様式がη^2に変化し,ルテニウム2価錯体,[Ru_2S_2Cl(MeCn)_2(P(OMe)_3)_4][ZnCl_3(MeCN)]を得た.さらにこれをAg^+を用いて酸化することによって,再び配位様式がη^1に変化し,ルテニウム2.5価錯体,[Ru_2S_2Cl_2(MeCN)_2(P(OMe)_3)_4][CF_3SO_3)を得た.すなわち,ルテニウムの酸化数が+2.5および+3の場合はジスルフィド配位子がη^1の配位様式をとり,酸化数が+2の場合はη^2の配位様式をとることが明らかになった.またこの配位様式の変化は,電気化学的な酸化還元によっても,可逆的に起こることも見出した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Jun Mizutani,Kazuko Matsumoto: "Synthesis and Structure of a Diselenido-Bridged Dinuclear Ruthenium Complex [{RuCl(P(Ome)_3)_2}_2(μ-Se_2)(μ-Cl)]"Chemistry Letters. 2000,1. 72-73 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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