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1999 年度 実績報告書

求核的不斉ビス-π-アリルパラジウム触媒反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11740398
研究機関東北大学

研究代表者

中村 浩之  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30274434)

キーワードキラルビス-π-アリルパラジウム / アリルスズ / イミン / 求核剤 / 不斉アリル化反応
研究概要

アルカロイド、ペプチド、β-ラクタムをはじめとする含窒素化合物の中には、有用な生理活性を有するものが多い。その多くは光学活性化合物であり、これらの化合物の合成には光学活性アミノ化合物が有用な中間体となる。アリルスズのイミンへの付加反応は、これらの有機合成における非常に重要な反応の一つである。本申請者はこの反応がパラジウム触媒下で進行し、その反応活性中間体が求核的ビスーπ-アリルパラジウムであることを明かにしている。本研究では、この求核的性質を持つビス-π-アリルパラジウム錯体の一方に不斉源として、ピネン由来のπ-アリル基を導入することにより、これまで困難であったイミンへの触媒的不斉アリル化反応に初めて成功した。このように、求核的性質を持つビス-π-アリルパラジウム錯体の非対称なアリル基の反応性を制御し、その一方のアリル基にイミンの不斉面の認識をさせることにより、光学活性なホモリルアミンの選択的不斉合成が可能となった。さらに、不斉面の認識部位であるアリル基を高分子ポリマーに結合させることにより、容易に回収可能な触媒の開発に成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Nakamura: "Chiral πーAllylpalladium Catalyzed Asymmetric Allylation : Replacement Allylstannanes by Allylsilanes"J.Org.Chem.. 64. 2614-2615 (1999)

  • [文献書誌] H.Nakamura: "Palladium(II)-Catalyzed Cope rearrangement of Acyclic 1,5-Dienes. Bis-π-allylpalladium(II) Intermediate"J.Am.Chem.Soc.. 121. 10850-10851 (1999)

  • [文献書誌] M.Bao: "Preparation and Application of a Polymer-Supported Chiral Bis-π-allylpalladium Catalyst for the Allylation of Imines"Tetrahedron Lett.. 41. 131-134 (2000)

  • [文献書誌] H.Nakamura: "Palladium-Catalyzed Cyanoallylation of Activated Olefins"Tetrahedron Lett.. 41(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 中村浩之: "遷移金属触媒が炭素-炭素結合を切る!"月刊「化学」. 54・8. 64-65 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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