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1999 年度 実績報告書

配位環境の三次元的制御による高機能イオン分離系の構築

研究課題

研究課題/領域番号 11740409
研究機関金沢大学

研究代表者

平山 直樹  金沢大学, 理学部, 助手 (20260557)

キーワード多座配位子 / 立体効果 / 分離分析 / 選択性 / イオン対抽出 / 置換基 / イオンクロマトグラフィー / 配位子交換
研究概要

多座配位子の金属イオンへの配位環境に関する三次元的制御を利用した各種金属イオンおよび陰イオン種の高機能分離分析法の設計を目標として、以下のような基礎的研究を行った。
[1]各種のピリジン-2-カルボニル化合物とエチレンジアミンとから合成される無電荷Schiff塩基を用い、水-ニトロベンゼン系における2価遷移金属イオンのイオン対抽出選択性に及ぼすイミン窒素ドナー原子近傍の立体構造の効果について比較検討を行った。その結果、ドナーに隣接するイミン炭素原子上の置換基の存在が、直接錯形成への立体障害を引き起こさない位置であるにもかかわらず、抽出選択性に大きく影響を与えることが確かめられた。形成される荷電錯体の立体的な歪みがこの主たる要因であると考えられ、現在さらに詳細な検討を進めている。
[2]無電荷配位子であるN,Nビス(2-ピリジルメチル)アミノ基およびその構造類似基と2価遷移金属イオンとにより構成される配位不飽和荷電金属錯体を陰イオン交換基とする新たなイオンクロマトグラフ法の開発に関する基礎検討を行い、従来のイオンクロマトグラフ法とは異なる新奇な保持選択性を実現した。「荷電錯体型陰イオン交換基(CCAG)」と名付けたこの交換基は、中心金属原子上に不飽和配位サイト(厳密には水和サイト)を有し、静電相互作用による通常の陰イオン交換能の他に、水和水分子と配位性陰イオンとの配位子交換能を併せ持つ。後者の特性が中心金属イオンの種類および配位子の三次元的構造に大きく依存することから、これらを巧妙に選択することにより各種陰イオンの保持特性を制御できる。現在、このタイプの配位子では固定不可能である3価以上の金属イオンのCCAGへの利用について、新たな交換基構築法を中心とした各種検討を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Naoki Hirayama: "Ion chromatography using a charged complex anion-exchange group"Analytica Chimica Acta. 印刷中. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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