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1999 年度 実績報告書

コムギにおける配偶子致死遺伝子による染色体突然変異の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11740417
研究機関京都大学

研究代表者

那須田 周平  京都大学, 大学院・農学研究科, 助手 (10273492)

キーワードコムギ / 配偶子致死遺伝子 / 染色体突然変異 / AFLP / 反復配列
研究概要

配偶子致死遺伝子の誘発する染色体突然変異をAFLP法で解析した。正常系統とAegilops speltoides由来の配偶子致死系統をコントロールとし、両者の正逆交配から育成したF_1、F_2、BC_1各5個体を供試した。16のプライマーコンビネーションで検出された約700のAFLPバンドのうち9本が両親と多型を示した。検出された多型は全て個体特異的であった。2本のバンドはBC_1、F_1の各1個体でのみ見られた新規バンドの獲得で、残りの7本はF_2の1個体で検出されたバンドの消失であった。こららのバンドの消失は配偶子致死遺伝子による染色体断片の欠失を反映しているものと思われる。AFLPマーカーが優位マーカーであることを考慮すると、バンドの消失はこのF_2個体で染色体欠失がホモ接合になっていたことを意味する。同一のF_1個体から由来する他のF_2個体でこられの染色体欠失が見られなかったことから、配偶子致死遺伝子による染色体切断は同遺伝子に関してヘミ接合体であったF_1個体のみならす、ホモ接合体であったF_2個体でも誘発されたことが示唆される。今回の実験では、両親と多型を示すAFLPマーカーの数が非常に少なかったため、突然変異がゲノム全体に起こるかなどの検定はできなかった。今後、他の配偶子致死系統(Ae.Sharonensis由来)にも同様の分析を行い、染色体突然変異の頻度とその特性を解析する計画である。また、AFLP分析の過程で配偶子致死遺伝子と連鎖する反復配列を単離した。この反復配列の解析を行ったところ、反復配列が配偶子致死遺伝子と極めて密に連鎖しているため、配偶子致死染色体を分子細胞遺伝学的に同定するよいマーカーであることが示された。その他、配偶子致死系統に特異的な発現をするmRNAのスクリーニングのための交配とEMS処理を行い、来るシーズンでの解析に向けた植物材料を育成した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Friebe,B.: "Development of a complete set of Triticum aestivum-Aegilops speltoides chromosome addition lines"Theoretical and Applied Genetics. (In press).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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