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2000 年度 実績報告書

トランスジェニック緑藻を用いた光化学系IIの結晶化と解析

研究課題

研究課題/領域番号 11740451
研究機関理化学研究所

研究代表者

皆川 純  理化学研究所, 光生物研究チーム, 研究員 (80280725)

キーワード光合成 / 結晶 / 緑藻
研究概要

本助成金を用いて光合成光化学系IIの結晶化を試みた。オハイオ州立大において、生物試料に関してはR.Sayreと、リピッド・キュービック・フェーズ(LCP)法に関してはM Caffereyと共同し研究は進んだ。その結果非常に微細だが結晶を得ることができた。その後、保持活性を向上させること、解析に耐えうる結晶を得るためLCP法を改良することに取り組んでいる。以下に要約する。
まず、LCP法の予備実験として,モノオレイン/ドデシルマルトシド系の相転移について調べた結果、光化学系II標品を通常可溶化状態に保持するために添加している0.03%という濃度のドデシルマルトシド存在下でも連続型LCP(Pn3mまたはla3d)が安定に存在しうることが明らかとなった。
次に、私たちがすでに確立した全く新しい方法を用い、大容量藻類培養装置を使い、形質転換緑藻であるクラミドモナスからヒスチジンタグ法により光合成光化学系II標品を大量に精製した。
続いて、光合成光化学系II標品を0.03%のドデシルマルトシドに可溶化したまま、モノオレインとさまざまな条件で混合し、安定にLCPに封じ込める条件を見出した。ただ、このLCPに封入した段階で光化学系IIは部分的に活性を失うことも判明したため、モノオレインだけでなく、これにクラミドモナス内在性の脂質であるPE,PC,MGDG,DGDGなどを活性保持のため混合することを検討した。そしてこれら脂質混合物もLCPに封入する方法を確立した。
モノオレイン単独のLCPにおいて多数の微細結晶を得たが、現在のところX線による解析には耐えない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hatano-Iwasaki,A.,Minagawa,J.,Inoue,Y.,Takahashi,Y.: "Characterization of chloroplast psbA transformants of Chlamydomonas reinhardtii with impaired processing of a precursor of a photosystem II reaction center protein, D1."Plant Mol.Biol.. 42. 353-363 (2000)

  • [文献書誌] Minagawa,J.,Han,K.-C.,Dohmae,N.,Takio,K.,and Inoue,Y.: "Molecular characterization and gene expression of Lhcb5 gene encoding CP26 in the light-harvesting complex II of Chlamydomonas reinhardtii."Plant Mol.Biol.. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Hatano-Iwasaki,A.,Minagawa,J.,Inoue,Y.,Takahashi,Y.: "Two functionally distinct Mn clusters were formed by introducing a mutation in the carboxyl-terminus of a photosystem II reaction center polypeptide, D1, of the green alga Chlamydomonas reinhardtii"Biochim.Biophys.Acta. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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