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1999 年度 実績報告書

無色鞭毛虫類のファウナと系統分類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11740466
研究機関筑波大学

研究代表者

中山 剛  筑波大学, 生物科学系, 助手 (40302369)

キーワード鞭毛虫 / 系統分類学 / ファウナ
研究概要

沿岸海水域および湖沼から採集したサンプルを多数調査したところ、約50属70種の微細鞭毛虫が確認された。このほとんどは本邦未報告のものであった。さらに同定不能の微細鞭毛虫が数十種確認されたが、このうち多くが未記載種であると思われる。このことからも本分野の基礎的研究の遅れが感じられる。
沿岸海水域ではボド類(Bodo,Rhynchomonasなど)、ビコソエカ類(Cafeteria,Pseudobodo)、襟鞭毛虫類(Salpingoecaなど)、無色クリプト藻類(Goniomonas)、無色黄金色藻類(Spumella,Oikomonas,Paraphysomonas)の出現頻度が高かった。淡水域でも前記のグループが多く認められたが、そのうちビコソエカ類(Bicosoecaのみ)がやや少なく、かわりにケルコモナス類および無色ユーグレナ類(Petalomonas,Entosiphonなど)が高頻度で出現するのが確認された。また海水域にくらべ、淡水域では固定困難な種が多く見られた。
多くの種がバクテリアとの混合条件下で培養可能であったが、一部の種(Leucocryptos、無色ユーグレナ類の大部分など)は増殖せず、補食時の観察結果や出現状況(微細藻のブルーム時に多い)から、真核生物などの大型の餌が必要だと考えられる。さらに現在これら鞭毛虫の微細構造および18rDNA塩基配列を調査中であるが、真核生物全体にわたるほど系統的に非常に多様であり、基本的な分類体系の大幅な変更が必要となるような結果が得られつつある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takeshi Nakayama: "Ultrastructure of the biflagellate gametes of Collinsrellu cava"Phycological Research. 48・2(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] Mayumi Moriya: "Ultrastructure and 18SrDNA seguence analysis of Wobblia lunata gen er.sp nev., a new heterotrophic flagellate"Protista. 151(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 岩槻邦男: "藻類の多様性と系統"裳華房. 346 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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