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1999 年度 実績報告書

偏光IR、可視分光によるV字型反転液晶分子の配向決定とその発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750008
研究機関東京工業大学

研究代表者

高西 陽一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (80251619)

キーワード強誘電性液晶 / 反強誘電性液晶 / フラストレーション / 可視分光 / 偏光赤外吸収 / V字型光学応答
研究概要

当初偏光赤外光の派数を広い範囲にわたり分光できる、赤外領域の可変バンドパスフィルタを購入する予定であったが、これが販売中止となったので購入をとりやめ、偏光子の回転ホルダーとこれをパルスモータで制御するコントロールドライバを変わりに購入した。測定に関しては、まず静的な測定から行うこととし、電場OVの状態と、電場を十分印加して強誘電相に電場誘起相移転させた状態でのフェニル環C-C伸縮振動に対応する赤外吸収強度の偏光角依存性を測定したところ、いずれも非常に大きな2色比を示す偏光特性が得られた。このことはV字反転を示す液晶の電場OVでの配向状態が、当初考えられていた分子の傾く方位のランダムな配向ではなく、非常に秩序だってその投影方向が基板面内層方線方向に配向していることを示している。また始状態(電場OV)の状態と終状態(強誘電相状態)の偏光特性が同じことから反転過程においても分子は協調的に一様な方位各方向を回転しているものと考えられる。この推測はすでに報告されているSHG測定の結果とも整合する。今後は時間分解測定によって赤外吸収強度の偏光特性を測定し、電場応答中の配向についても知見を得る。また、フェニル環の伸縮振動以外、特にキラル側末端鎖の配向の違いについても他の反強誘電性液晶材料などと比較する予定である。
可視分光測定に関しては当初測定を始めていたが、理想的なV字反転はセル厚が2μm以下の状態で達成されていることがわかり、そういう意味では分光測定によるリタデーション変化がよりでにくい状態となっている。さらに4×4マトリクスによるシミュレーションの結果、そのセル厚ではわずかな違いを見るのに難しいことがわかり、現在は中断している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] B.Park et al.: "Collective Molecular Motion during V-shaped Switiching in a Smectic Liquid Crystal"Japanese Jounal of Applied Physics. Vol.38. 1474-1481 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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