研究概要 |
1.単一の空間光変調素子を含む光回路における孤立状態の形成と制御 液晶空間光変調素子を,ダイナミックスを決定する横方向の相互作用を規定する光学系で接続した2+1構造の光回路中にローカット空間周波数フィルタを挿入することにより,孤立輝点の発生を実証した.これは,自己を除く面内近傍で正の相互作用を与えると,空間的に孤立した状態が形成できることを示しており,信号を空間的に記録していることになる.さらに,相互作用を特定の方向に強調すると,その信号を面内で輸送が可能となる.この手法を利用して,画像の記憶・遅延を実行できることを実証した.これに関して,アメリカコロラド州で開催されたOptics in Computing99の会議において発表した. 2.光電子フィードバックシステムによる自発的パターン形成 液晶ディスプレイとCCDカメラから構成される光電子フィードバックシステムにより,はじめて,自発的パターン形成に成功した.このシステムは,電子回路を介在させることにより,現状の空間光デバイスでは困難な,複雑な入出力特性や可変の遅延時間を実現することができ,引き起こされる現象に劇的な変化をもたらし,さらに,光回路に拡張性,柔軟性を与えることができる.これに関しては,大阪で開催されたOPTICS JAPAN'99で発表した.また,東京で開催される応用物理学会,カナダケベックで開催されるOptics in Computing2000で発表予定である
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