本年度は、前年度得られた超離散系の代数に適した計算技法をもとに、ソリトン系以外の系へ適用可能な超離散系の代数を構築を行った。まず、Burgerセル・オートマトンに注目し、その代数構造を詳細に調べることにした。その結果いわゆるソリトン解の超離散化とは異なり、格子点上でのみ超極限が存在するような解から拡散的な解が構成できることがわかった。これらを求める際に、Max-Plus代数に適した計算機システムと数式処理のソフトウェアシステムの構築を行い、詳細な計算機シミュレーション、数式処理計算を行うことによって、その解の超離散化に成功した。計算機シミュレーション、数式処理用マシンとしては、PentiumIII1GHzを2基塔載したワークステーションを新たに購入し、その上にシステムを構築した。 この成果は、論文"(2+1)-dimensional Burgers Cellular Automaton(preprint)"として公表した。
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