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1999 年度 実績報告書

MR(磁気粘性)流体を作動流体とした液圧サーボシステム

研究課題

研究課題/領域番号 11750133
研究機関東京工業大学

研究代表者

吉田 和弘  東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (00220632)

キーワード流体制御システム / 制御弁 / MR流体 / サーボ系 / 機能性流体 / 圧力制御弁 / アクチュエータ / 電磁力
研究概要

MR(磁気粘性)流体は、磁界印加によりみかけの粘度を制御できる機能性流体であり、電界により粘度制御できるER流体と比べ大きな力を制御できる。本研究課題では、MR流体を作動流体とした、可動部のないシンプルな構造で高いパワーを制御できる制御弁(MRバブル)を提案、試作し、それを応用した液圧サーボーシステムの実現を図る。本年度は、MRバブルの試作および特性実験をおこなった
(1)MRバルブの試作と静特性実験:幅20mm、長さ30mmの長方形平面を間隔3mmで対向させた磁極対からなる130×220×170mmサイズのMRバルブを試作し、その静特性について実験的に検討した。印加密束密度と電磁石電流の関係を測定し、それを校正値として弁差圧、弁通過流量および印加磁束密度間の関係を調べた。その結果、弁差圧がほとんど流量に依存しない圧力制御に適した特性を有すること、流量32cm^3/Sのとき1.9Wの入力電力変化により20Wの流体パワー出力変化が得られること、ヒステリシスは十分に小さく低印加磁束密度では弁差圧が印加磁束密度に比例することを示した。また弁差圧-弁通過流量間静特性数学モデルの構築を試み、実験結果との比較によりその妥当性を確認した。
(2)動特性実験:弁差圧のステップ応答実験により、立上り時間は、電磁石コイルに直列に抵抗を接続することで電気的時定数を十分小さくしてもそのままでは310msと長いこと、磁気回路の残留磁化がある場合短くなること、流量にほとんど依存しないこと、磁極間隔が大きいほど短くなることなどを示した。結果として磁極間ギャップの磁気抵抗を大きくすることで立上り時間84msを得た。さらに入力電圧波形の最適化を図った実験を行い、立上り時間22msの弁差圧応答を実現した。
(3)1軸位置決めサーボシステムへの応用:試作MRバルブを用い1軸サーボシステムを構築した。アクチュエータには摺動部がないベローズを用い、PI制御により付加120Nの位置制御を試みた。その結果、ステップ振幅6mmの入力に対し立上り時間290msの応答を得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 吉田 和弘: "MR流体を作動流体とした液圧制御システム"油空圧学会春季フルイドパワーシステム講演会議論集. 発表予定. (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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