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1999 年度 実績報告書

機構透明性の概念に基づく補装機械の制御手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750218
研究機関豊田工業大学

研究代表者

森園 哲也  豊田工業大学, 工学研究科, 助手 (70309003)

キーワード機構透明性 / 補装機械 / 適応制御 / 回帰子 / 動摩擦 / クーロン摩擦 / 慣性オンリー
研究概要

本年度の研究では,1自由度補装機械に見立てたリニアモータを対象とし,そのモデルとして慣性項,粘性項および動摩擦(クーロン摩擦)項までを考慮した.このモデルに対して,機構透明性の概念に基づいて補装機械の動特性を適応的に補償するための2種類の制御則を提案し,実験を通じた検討と評価を行った.その一つは,制御則に含まれる動特性補償項と回帰子が力信号と速度信号に加え,加速度信号を利用するタイプの制御則である.これは慣性項,粘性項および動摩擦項の全ての補償を目的としたものである.実験では,補装機械が適当な力パターンで操作されるにつれて動特性のパラメータが漸次推定され,機構透明性が実現されてゆく様子を観察することができた.定量的な評価を与えるには今後も十分な実験が必要であるが,予備的な実験では2[N]程度の力で20[m/s/s]を超える加速度を伴う運動を実現することが可能であった.もう一つは,動特性補償項と回帰子が加速度信号を利用しないタイプの制御則である.この制御則は粘性項と動摩擦項の補償を目的とする一方,目標とする慣性の大きさを明示的に与えるというものであり,いわゆる「慣性オンリー」の状態の実現を目指したものである.現在の実験装置においては,0.5〜2.0[kg]の範囲で設定した目標慣性に対して,3[%]以内の誤差で目標慣性が実現できることを確認した.このように,提案した制御則については実験を通じて有効性を確認することができたといえる.しかし,提案した制御則に対して理論的に厳密な証明を与えるには至っていない.また,実在する機械システムには一般に静止摩擦が存在するため,これを制御則の中に考慮してゆくことが必要である.これらが今後の課題のいくつかとして残っている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 梅谷 陽二 他: ""Skil Mate"; Wearable Exoskelton Robot"Proceedings of 1999 IEEE Int. Conf. on Systems, Man and Cybernetics. IV984-IV988 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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