• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

放電プラズマによるダイオキシンの分解に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750223
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

佐藤 孝紀  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (50235339)

キーワードダイオキシン / 放電分解 / 直流グロー放電 / ベンゼン / 発光分光診断 / ガス検知管 / 内分泌かく乱物質 / 環境汚染物質
研究概要

1.ガス検知管によるベンゼン分解率の測定
窒素-ベンゼン混合ガスで直流グロー放電を発生させ、ベンゼン分解率の時間変化をガス検知管を用いて測定するとともに、発光分光法の結果と比較検討した。
(1)ベンゼン分解率は混合ガス中のベンゼン分圧に依存し、ベンゼン分圧が20%以上では分解率が90%以上であった。
(2)ベンゼン分解率の時間変化が飽和する付近で、分解生成物であるCH、Hの発光の時間変化およびチェンバー内のガス圧の変化も終了していることがわかった。これより、ガス圧や発光の時間変化をモニターすることでベンゼンの分解を知ることが可能であることがわかった。
(3)ベンゼン濃度が飽和するまでに消費されるエネルギーはベンゼン分圧にのみ依存し、混合ガス圧、放電電流には関係しない結果となった。
2.バッファガスの影響の調査
バッファガスを窒素-アルゴン混合ガスとして直流グロー放電を発生させ、ベンゼンの分解を行い、分解率等を調査した。
(1)ベンゼン分圧を一定にな保ちながらバッファガスの混合比を変えると、N_2:Ar=1:1のとき分解率が最大となったが有意な差ではない。
(2)窒素-アルゴン混合ガス中でベンゼン分解に必要なエネルギーは、バッファガスの混合比にはほとんど依存しない。また、窒素が多いと放電電圧が高いが分解時間は短く、アルゴンが多いと放電電圧は低いが分解に時間を要することがわかった。
3.赤外分光法による堆積薄膜の調査
ベンゼン分解生成物を電極上に置いたシリコンウェファー上に堆積させ、その膜質を赤外分光法により調査した。
(1)窒素ガスをバッファガスとしてベンゼン分解を行った結果、堆積した膜にはC-HおよびC-Nの吸収スペクトルが確認された。また、膜堆積の時間変化測定より、最初にC-Hが堆積され、その後C-Nが堆積されることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Satoh,N.Kudoh,H.Itoh,H.Tagashira and M.Shimozuma: "Decomposition of Benzene Using a Low Pressure DC Glow Discharge in Nitrogen."Bulletin of American Physical Society. 45. 46 (2000)

  • [文献書誌] K.Satoh,S.Hayashi,N.Kudoh,H.Itoh,H.Tagashira and M.Shimozuma: "Decomposition Characteristics of Benzene in DC Glow Discharge"Proceedings of XXV International Conference on Phenomena in Ionized Gases. (発表予定). (2001)

  • [文献書誌] 工藤伸宏,佐藤孝紀,伊藤秀範,田頭博昭,下妻光夫: "放電プラズマを用いたベンゼンの分解"電気学会 基礎・材料・共通部門大会 講演論文集. 235-240 (2000)

  • [文献書誌] 工藤伸宏,佐藤孝紀,伊藤秀範,田頭博昭,下妻光夫: "弱電離気体プラズマの解析(XLVI)直流グロー放電を用いたベンゼンの分解-ガス検知管を用いたベンゼン分解率の測定-"電気関係学会北海道支部連合大会講演論文集. 123 (2000)

  • [文献書誌] 林押忍,工藤伸宏,佐藤孝紀,伊藤秀範,田頭博昭,下妻光夫: "低気圧直流グロー放電によるベンゼンの分解"第36回応用物理学会北海道支部/第6回レーザー学会東北・北海道支部合同学術講演会 講演論文集. 11 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi