76GHzポスト壁導波路給電平行平板スロットアレーアンテナの大きさを変えて設計、試作した。大きさが26mm×24mmから104mm×100mmの5種類のアンテナにおいて40%から50%の効率が得られた。最も大きい104mm×100mmのアンテナでは77.0GHzの高周波数で35.3dBiの高利得を39.3%の効率で実現した。 次に、サイドローブ抑圧設計を行った。E面あるいはH面の一方で抑圧したものと両方で施したものの合計3つのアンテナを試作し、2次元近傍界と遠方界の測定により、サイドローブレベルと3dBビーム幅を評価した。給電導波路の結合窓アレーにより実現されたテーラー励振分布の形が多モード線路である平行平板内の伝搬でも良く保たれていることが確認できた。測定されたサイドローブレベルは、E面あるいはH面の一方で抑圧した場合は-22dB、両面で抑圧した場合には-18dBであった。 最後に、入射TEM平面波面に対して45度傾いた直線偏波を放射するものとして、新たに3本のスロットからなる構成を提案した。所望の偏波を得るよう傾けた1本の放射スロットと、1/2波長間隔に平行に置くことで正面方向には放射しない2本の反射抑圧スロットからなる。76GHz帯において一様開口分布設計を行った。正面方向で-25dB以下の良好な交差偏波抑圧が実現できた。
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