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1999 年度 実績報告書

PC発振器の結合系に見られる同期現象の解析とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750316
研究機関福井大学

研究代表者

茂呂 征一郎  福井大学, 工学部, 助手 (00303363)

キーワード相互同期 / ウィーンブリッジ発振器 / チップ化 / オペアンプ / トランジスタ / 結合発振器ネットワーク
研究概要

これまで発振器の結合系に見られる相互同期現象について盛んに研究が行われてきた.近年この発振器の結合系をメモリやニューラルネットワークへ応用しようとする試みが報告されるようになった.報告者らはこれまでにRCウィーンブリッジ発振器を1つの抵抗で結合した回路に見られる同期現象を報告し,そのシステムが実用性の高い回路であるとして注目してきた.本研究はこのようなRC発振器の星形結合系をネットワーク状に結合したシステムを提案し,メモリやニューラルネットワークに応用していくことを目的としている.そこで本年度はまずこれまでに提案した,オペアンプで構成されるウィーンブリッジ発振器の結合系を2次元格子状に拡張したネットワークを提案し,そこに見られる同期現象を調べた.本システムでは,星形結合系と同様,3相および同相同期が見られ,各発振器の位相によってネットワーク内の各発振器が3個のクラスタに分類されるという現象を確認した.しかし,発振器をオペアンプで構成する場合,オペアンプに多数のトランジスタが含まれており,ICチップ化する場合にチップ面積の利用効率が悪くなるという問題点が考えられる.そこで報告者らはウィーンブリッジ発振器をオペアンプを用いず,トランジスタ2個といくつかの抵抗とコンデンサのみで構成し,それらを1つの抵抗で星形結合したシステムを提案し,そこに見られる現象を調べた.本システムでは,オペアンプを用いたシステム同様,各発振器の位相がずれて同期するような現象が見られるため,初期状態の変化によって多くの安定な異なる胃そう状態を得ることができる.したがって,本システムはニューラルネットワークやメモリへの応用に有用であることが確認された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 茂呂 征一郎: "ウィーンブリッジ発振器の結合ネットワークにおけるクラスタリングについて"電子情報通信学会技術研究報告. NLP99-18. 31-36 (1999)

  • [文献書誌] Seiichiro Moro: "Synchronization and clustering of phases in coupled network with Wien-bridge oscillators"Proceedings of European Conference on Circuit Theory and Design. vol 1. 357-360 (1991)

  • [文献書誌] 茂呂 征一郎: "大規模結合発振器ネットワークにおけるパターン形成について"電子情報通信学会技術研究報告. NLP99-106. 25-30 (1999)

  • [文献書誌] 茂呂 征一郎: "ウィーンブリッジ発振器の結合系に見られる位相の同期とクラスタリング"第9回インテリジェント・システム・シンポジウム講演論文集. 351-355 (1999)

  • [文献書誌] Seiichiro Moro: "Synchronization and pattern formation in a large size of coupled oscillators networks"Proceedings of International Symposium on Nonlinear Theory and its Applications. 779-782 (1999)

  • [文献書誌] Seiichiro Moro: "Synchronization phenomena in Coupled system of RC transistor oscillators"Proceedings of IEEE International Symposium on Circuits and Systems. (発表予定). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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