研究概要 |
本研究では,Fax通信などを主眼として,誤差拡散法を用いたハーフトーン処理に関する可逆的処理を可能とするための研究を行っている. その進捗状況は以下の通りである。 本年度は,ハーフトーン処理画像に対する主観的評価基準について,定量化を行うための基礎的な検討行った. それに先立ち,ハーフトーン処理と密接な関係にある計算機ホログラムに関して,画質の最適化に関する検討を行った. まず,組合せ最適化問題として遺伝的アルゴリズム(GA)を適用して画質を最良ならしめる計算機ホログラムを探求するためには,再生像を評価するための評価関数をどのようにして選択するかが問題となってくるため,この点を詳細に検討した.その結果,評価関数の選定は最終的に探索される画像の画質を決定する上で,重要な意味を持つことが分かった. 次に,誤差拡散法における拡散係数と画質との依存性についても調べた.その結果,拡散係数の選択も,再生像の画質も大きく変化することも分かった. 以上,誤差拡散法の在り方を考える上で,「画質の評価」と「拡散パラメータの決定」の重要性を改めて重要視しなければならないことが分かった.
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