研究概要 |
本研究では,少ない情報量で高品質なファクシミリ通信を目指すため,可逆的画像表示システムの開発を行った。 まず,誤差拡散法の基本的性質を知るために,立体映像のひとつである計算機ホログラムに対して応用し,雑音と再生像の物体とを分離可能であること確認し,拡散におけるパラメータを変化させると,再生像の性質が変化することを明らかにした。 次に,ファクシミリ通信における送信側への応用を考え,ハーフトーン処理における性質について考察した。その結果,最適化理論である方法のひとつのシミュレーテッド・アニーリングの適用により,好みの画質をなる処理画像を得ることが出来ることを明らかにした。 更に,ファクシミリ通信への受信側への応用として,2値画像から濃淡画像へ複元する処理,すなわち,逆ハーフトーン処理について考察した。そこで,階調濃度の推定の際に.最小な乗法を用い,推定に必要な領域を画像の局所的性質によって変化させた。その結果,S/N比の向上の観点から有効性が見出された。 以上より,より高品質な可逆的画像表示システムを構築するための基礎をつくることが出来たと考える。
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