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1999 年度 実績報告書

補修部材の性能評価への破壊力学の適用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750410
研究機関岐阜大学

研究代表者

国枝 稔  岐阜大学, 工学部, 助手 (60303509)

キーワードコンクリート / 補修 / 破壊力学 / 付着 / ひび割れ注入
研究概要

本研究では、ひび割れ注入材の付着試験において、母材の種類、注入面の表面性状ならびに供試体寸法の違いが付着性状に及ぼす影響について破壊力学パラメータ(引張軟化曲線、破壊エネルギー)を用いて評価し、以下の結論を得た。
母材の違いによる影響
母材の違いによる影響に関して、モルタル、コンクリートの型枠面へそれぞれ注入した場合、母材の違いによる付着特性への影響は明確ではなかった。母材がコンクリートであっても、型枠面付近はモルタル量が多くなっていることによると考えられる。
注入面の違いによる影響
注入面の違いによる影響に関しては、ひび割れ面に注入した場合、型枠面に注入した場合に比べて、曲げ付着強度が約1.2〜1.4倍程度大きくなり、エポキシを注入したものについては、コンクリート標準供試体よりも大きくなった。ひび割れ面に注入した場合に得られた引張軟化曲線に関しては、各ひび割れ幅における引張応力が増加した。破壊エネルギーG_f(引張軟化曲線下の面積)についても、ひび割れ面に注入した場合、1.8〜2.0倍程度大きくなっており、ひび割れ面に注入することにより、最大荷重以降の付着特性も改善されることが明らかとなった。
供試体寸法の違いによる影響
供試体寸法の違いに関しては、3種類の供試体寸法(はり高さ100,200,300mm)の補修供試体を作成し、曲げ付着強度を算出した結果、はり高さが大きくなるにつれて曲げ付着強度が小さくなることが実験的に確認された。また、引張軟化を考慮した数値解析においてもこれらの寸法効果が確認された。特に、はり高さが小さい場合、注入された供試体の曲げ付着強度は一体供試体に比べて著しく大きくなるが、はり高さが大きくなるにつれてその差は小さくなることが確認され、小型供試体を用いた性能評価の問題点を指摘した。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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