研究概要 |
全国的な道路交通ネットワークの整備事業の実施により,多くの橋梁が建設された.これらの道路交通ネットワークの基幹をなす橋梁の中には,建設後30年以上経過しているものもあり,今後,これらの橋梁ストックは年を重ねるごとに多くなるため,近い将来には,これらの橋梁の維持管理が重大な社会問題となることが予想される. 橋梁の維持管理を行う上で最も重要な情報は,橋梁の劣化状況や損傷状況などを調べた調査・点検記録と橋梁に施した補修・補強の記録である.本研究は,調査・点検の記録や補修・補強の記録など,橋梁の維持管理業務により生じる記録を「電子カルテ」により整理し,ネットワークを使って情報の共有化を行うとともに,これらの情報の中に埋もれている知識の獲得を行うものである.本年度は、「電子カルテ」のプロトタイプを作成した。この「電子カルテ」には、PDF形式の図面や写真などのデータも取り込むことが可能である。また、全国的にデータの共有を図るため,インターネット上で電子カルテを参照できるシステムの構築も行った。来年度は、これらプロトタイプのトライアルを繰り返し、より実用性の高いシステムする予定である。
|