(1)シミュレーションシステムの構造整理:シミュレーションシステムは3つのサブシステムからなる。(a)人の移動における交通手段、経路、出発時刻を表現する交通行動モデルサブシステム、(b)他交通手段、他リンクの利用者数の影響を考慮したサービス水準を表現するパフォーマンスモデルサブシステム、(c)GISをベースとした詳細なネットワークを任意の詳細度で構成しシミュレーション結果を可視化する入出力部、これらサブシステムはさらにいくつかのサブサブシステムから構成される。例えば、交通手段ごとに他手段の影響を考慮してパフォーマンスサブモデルが定められる。これらの全体的なシステム構成を作り上げた。 (2)パフォーマンスサブモデルの構築都心部の道路自動車交通、歩行者流動を中心にして、街区単位のパフォーマンスモデル(交通量〜サービスレベル関数)について、他交通手段、他リンクの影響を明示的に考慮した新たなモデルを作成した。 (3)GIS上へのシステム構築既存の研究成果や(2)で新たに作成したモデルをGIS上で統合し、空間的に詳細な将来予測、可視化を実現するシミュレーションシステムを構築した。 次年度は、ケースタディエリアの交通流動の状況を観測したデータを収集し、モデルのキャリブレーションと再現性の検証を行う。
|