本研究では、サンプル調査と交通量観測データを用いて推定されるOD交通量の精度について、 1.サンプル調査から推定されるOD交通量を自動的に補正するプログラムの開発 2.推定されたOD交通量の精度評価 を行なった。 1.サンプル調査から推定されるOD交通量を自動的に補正するプログラムの開発 サンプル調査に基づいて推定されたOD交通量を、別途計測されいる定点観測データを用いて自動的に補正するプログラムを開発した。 2.推定されたOD交通量の精度評価 実道路ネットワークを対象として、上記プログラムを用いて推定されたOD交通量の精度評価を行なった。具体的には、データが比較的整っている (1)首都高速道路公団による首都高速道路交通起終点調査(平成7年度) (2)建設省(現国土交通省)関東地方建設局による道路交通センサス(平成6年度) を対象として、先に構築した○D推計モデルを用いてOD交通量を算出し、求められたOD交通量について、データ収集方法や補正方法と関係づけながら、推定されたODの精度を絶対誤差や相対誤差(標準偏差/平均値)といった指標を用いて検証した。 その結果、両対象データともに、日単位のレベルではかなり信頼性の高い結果が得られるが、時間単位では信頼性の低い結果しか得られないということを定量的に確認した。
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