研究概要 |
本研究ではまず,複雑な構造を持つ高速道路JCTにおいて実際に発生している問題点および現在用いられている案内標識の設置基準についての問題点を,既存の資料の整理・現地調査により明確にした.次に,複雑な構造をもつJCTとして垂水JCTをケーススタディ対象とし,その一部区間をバーチャル・リアリティ技術を応用したCGとして構築した.そしてドライビングシミュレータを用いた室内実験を通じて,運転者の案内標識に対する注視行動やそれに伴う運転挙動を調査し,この結果に基づき,まず現状における問題点を明らかにした.ここで,調査した内容は,アクセル・ブレーキの使用量,走行速度および被験者の判読行動(視点の動きや注視対象物,注視時間,標識の視認地点と判読地点)である.次に,既往の文献などから案内標識の構成要素に着目し,視認性・判読性などの改善を目指した代替案を作成した.また現状の設計要領をふまえ,その内容を生かす形で様々な角度から評価指標を設定し,これらの指標を用いて標識の評価を行った.
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