研究概要 |
多環芳香族受容体(AhR)は環境微量汚染による毒性の発現に重要な役割をしていると考えられている。代表的な環境汚染物質であるベンゾ(a)ピレンや2,3,7,8-TCDDなどは、この受容体を介して毒性を発現していることがわかってきている。 環境中の微量汚染物質を評価するために、大気粉塵、道路路面粉塵、ゴミ焼却灰などから有機物を抽出し、AsRとの親和性を、酵母株ycm3を用いたレポーターアッセイで調べた。その結果、これらの環境試料にAhRとの親和性があることが明らかとなった。 代表的なAhRリガンドの測定結果と比較した結果、環境中には未知のAhRリガンドが存在することが明らかとなってきた。12年度は、この未知物質の同定を試みる。
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