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1999 年度 実績報告書

GISを導入した分布型流量・水質モデルによる流域管理手法と開発影響評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11750491
研究機関京都大学

研究代表者

増田 貴則  京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20293897)

キーワードGIS(地理情報システム) / 分布型モデル / 流域環境情報 / 琵琶湖流域 / ISIS / 低水時流量シミュレーション
研究概要

英国で開発中の分布型汚濁物流出モデルISISと流域のGISデータを用いて、河川の任意地点における低水時および雨天時の流量・汚濁負担量の推定(日野川流域を対象として)を行う手法について研究を行った。
水理学的に厳密な解法をとるISISを急峻で流量が少なく横断面が複雑であるという条件をもつ日本の河川に対して適用すると、低水流量時シミュレーションにおいて河川の流量が少なくなると計算が正常に行われなかったり、解が発散したりするという問題が生じる。その解決策として、勾配に応じて横断面間隔を短くすることと、断面形状が変化する付近に、断面を表現する点を加え、河道輸送量の計算を正確にすることにより、より少ない流量でも計算ができるようになることを示すことができた。また、河道構造物ごとに区切ることにより、さらに安定した計算が行えることが示せた。さらに、不足している断面を、実測により補い、計算結果が安定することを見ることができることを明らかにした。これらモデル構築時における入力データ、計算手法の改善によって、低水時の流量シミュレーションは安定して行うことができるようになった。
また、雨天時の計算では、GISデータを用いることによって分布型の流出モデル入力が必要なパラメーターをモデルのフォーマットに加工した。河道や地表面に関する情報をGIS情報として結合化し、さらにそれらを分布型モデルと統合化した結果として、場所によって異なる水文量(浸透量、貯留量、流出量など)の空間的な分布を考慮しない従来の合理式やタンクモデルのような概念的で集中型の流出モデルではできなかった流域の人間活動による土地利用や水利用の変化を反映した流出シミュレーションを任意の流量(低水時でも高水時でも)で行うことを可能とすることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 増田貴則: "地理情報システムを用いた領域環境情報の統合化と汚濁負担量の推定"月刊「水」. 41巻582号. 16-22 (1999)

  • [文献書誌] 鈴木浩生: "分布型雨水流出モデルの日野川流域への適用に関する研究"環境衛生工学研究. 13巻3号. 200-205 (1999)

  • [文献書誌] 吹田康紀: "分布型モデルISISによる流出量推定に関する検討"1999年度水文・水資源学会年会講演集. 66-67 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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