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1999 年度 実績報告書

低温短時間焼結による透光性アルミナの創製

研究課題

研究課題/領域番号 11750628
研究機関広島大学

研究代表者

鈴木 裕之  広島大学, 工学部, 助手 (90284158)

キーワード高速遠心成形 / 低欠陥 / 残留気孔 / 透光性 / HIP
研究概要

本年度の研究では、高速遠心成形したアルミナ(以下、HCPアルミナとする)を大気中、水素中および真空中、で温度1523Kで1.5〜48時間焼結し、焼結体の透明度の変化および組織変化を検討した。また大気中焼結体については1473〜1573KでHIP処理を行い、処理後の試料の組織変化と透明性の変化を確認し、透光度の測定として直線透過率、機械的特性として曲げ強さの測定を行い、市販透光性アルミナとの性能比較を行った。
得られた結果を以下にまとめる。
1.HCPアルミナの焼結密度は真空中の焼結によって改善されるが、極くわずかの気孔が残留し、十分な透光性は得られない。これは、真空炉の炉壁材の純度が不十分であったためと考えられる。
2.一方、大気中焼結体はHIP処理によって残留気孔は著しく収縮し透光性を発現する。しかし、この試料を大気中で再加熱処理すると再び気孔が発生して透光性は失われる。
3.HIP処理によるHCP透光性アルミナの直線透過率は、全般的に市販アルミナと同等あるいは優れている。ただし、HCP透光性アルミナの直線透過率には周波数依存性があり、長波長側の800nmで市販透光性アルミナよりも約15%高いが、短波長側になるに従って減少し波長450nmで市販アルミナとほぼ同様の直線透過率になる。
4.HIP処理によるHCPアルミナは3点曲げ強さで約800MPaと市販透光性アルミナに比べて約3倍の強さを持つ。また、この強さは市販アルミナの最高強度品とほぼ同様であり、HCP透光性アルミナは高い強さと透光性を兼ね備えている。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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