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1999 年度 実績報告書

溶融塩を用いたアルミニウムドロスからのアルミニウムの回収

研究課題

研究課題/領域番号 11750633
研究機関北海道大学

研究代表者

上田 幹人  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00292053)

キーワード溶融塩 / アルミニウムドロス / 電解採取
研究概要

自動車のアルミホイール等のアルミニウム鋳造製品を製造するさい、アルミニウム合金溶湯の上部が空気中の酸素と反応し、アルミナおよび合金添加元素の酸化物が生成する。これらの酸化物をアルミニウムドロスと呼んでいる。年間約400万トンのアルミニウム製品を生産するのに伴い、約9%に相当する35万トンのドロスが発生している。しかしこのドロスの効果的な処理法が無く最終的に埋立などに頼っているのが現状である。
本研究は、このアルミニウムドロスのゼロエミッション化を目指し、このドロス中のアルミニウム合金と酸化物を溶融塩中で密度の差によって分解し、アルミニウム合金は浮上させて回収し、酸化物は電解によってアルミニウムとして回収するプロセスを開発することである。
本年度は、アルミニウム合金が浮上し、酸化物が沈降する、両者の中間の密度を有する溶融塩を見出し、さらにその後の電解工程のためのより多くのアルミナ溶解する溶融塩組成を探索した。
BaCl_2-NaF-AlF_3およびBaCl_2-NaCl-NaF-AlF_3系溶融塩について、まずこれらの系の融点を明らかにするために、各種組成について高速デジタルマルチメーターによって冷却曲線を測定し800℃の実験温度において使用可能な組成域を明らかにした。次にその範囲における密度条件を満たした組成域を決定した。その結果、800℃の16mol%BaCl_2-49%NaF-35%AlF_3〜16mol%BaCl_2-46%NaF-38%AlF_3組織がアルミナ投入時に溶融塩中のアルミナ濃度として0.9mol%に達し、測定組成中最も大きな溶解量であることが明らかになった。
現在、この溶融塩を電解浴として用い、ドロスを電解浴に投入する前後における電極反応についてグラファイト電極における酸素発生領域を検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 上田幹人: "塩化物-フッ化物混合溶融塩処理によるアルミニウムドロスからのアルミニウムの回収"日本金属学会誌. 63. 279-283 (1999)

  • [文献書誌] 上田幹人: "塩化物-フッ化物混合溶融塩によるAlドロスからのAlの回収"表面技術協会第100回大会要旨集. 248 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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