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1999 年度 実績報告書

非等温クロマトグラフィーによる連続ガス分離装置における分離性能の検討

研究課題

研究課題/領域番号 11750660
研究機関東北大学

研究代表者

吉田 雅俊  東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30230759)

キーワードクロマトグラフィー / 連続ガス分離 / 拡散分離工学 / 吸着
研究概要

現有の吸着塔(高さ約50cm,直径約6mm、吸着剤:活性炭)を用いてエタンとエチレンの2成分の吸着質を含むガスの分離実験を行なった。吸着塔に温度の波を付加するために、吸着塔の外側に、10個のヒーターと熱電対が設置してあり、現有のパーソナルコンピュータとパワーコントローラを用いることで塔の温度分布制御ができるようになっている。この吸着塔出口から回収したガスの濃度の分析には現有のガスクロマトグラフィーを用いた。
吸着塔に付加した温度波は目標値へと良好に制御が行われ、所定の速度で温度波を動かすことができた。そこで、約1mol%のエチレンとエタンを含んだ混合ガスを空塔速度1cm/sで塔に供給したところ、約20倍まで濃縮されて塔出口からパルス上になって流出した。しかしながらエタンとエチレンの吸着特性が非常に類似しているため、エタンとエチレンの2つのパルスが重なって流出しており、分離性能が悪かった。そこで、2つのパルスの出現温度の中間の温度に一定の温度とするような階段状の温度波を形成して実験を行なったところ、濃縮性能を損なうことなく2つのパルスをある程度分離することができた。
また、温度勾配をゆるくすると、各成分の濃縮性能が低下する一方、各パルスが離れて検地されるので分離性能が良くなることが確認できた。さらに温度分布移動速度を遅くすると、吸着ガスの吸着量が増えるため、パルスの出現温度が低くなる。逆に温度分布移動速度を早くするとパルス出現温度が高くなることがわかった。
今後の課題としては、各成分の吸着特性を測定し、本プロセスの分離濃縮特性を表現できる数学モデルを導出して計算結果と実験結果とを比較検討することがあげられる。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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