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1999 年度 実績報告書

ケテン類を用いた高歪環状骨格を有する新規機能性高分子の立体選択的合成

研究課題

研究課題/領域番号 11750759
研究機関東京工業大学

研究代表者

須藤 篤  東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (20293053)

キーワードビスケテン / [2+2]付加環化反応 / 含窒素高歪環状骨格 / 立体選択的 / 開環反応性 / 反応性高分子
研究概要

種々の置換基を有するビスケテンとビスイミンの[2+2]付加環化反応を行うことにより,さまざまな構造を有するポリ(2-アゼチジノン)が得られた。高分子主鎖上の2-アゼチジノン部位の置換基は完全にシスの相対立体配置であり,本重合反応が高立体選択的に進行することがわかった。
2-アゼチジノンは4員環のアミドであるため、環歪みの解消を駆動力とする種々の開環反応性を有することが期待されたことから,まずポリ(2-アゼチジノン)の塩基性条件下での加水分解反応を行ったところ,2-アゼチジノン部位の開環反応が進行し側鎖にカルボキシル基を有するポリアミンが得られた。また,水素化リチウムアルミニウムによる還元反応を行なったところ,ヒドリドの求核攻撃による2-アゼチジノンの開環反応が進行し側鎖にヒドロキシメチル基を有するポリアミンが得られた。一方,還元反応を水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて行った場合には,開環反応は進行せず4員環アミンであるアゼチジン骨格を有するポリマーが得られた。このポリアゼチジンのN-アルキル化によって得られるポリ(アゼチジニウム塩)も高い開環反応性を有し,カルボン酸ナトリウム塩と反応して側鎖にエステル基を有するポリアミンを与えた。
このようにポリ(2-アゼチジノン)およびポリ(アゼチジニウム塩)などの含窒素高歪環状骨格を有する高分子は,その開環反応性を利用することにより種々の官能基を有するポリアミンへと変換できることから有用な反応性高分子であることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 須藤 篤,遠藤 剛: "ビスケテンとビスイミンの[2+2]付加環化反応による反応性高分子ポリ(2-アゼチジノン)の開発と応用"接着. 44巻(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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