• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

-相系ポリマーブレンドにおいて局所的秩序構造は形成されるのか?

研究課題

研究課題/領域番号 11750773
研究機関東京農工大学

研究代表者

斎藤 拓  東京農工大学, 工学部, 助教授 (90196006)

キーワードブレンド / ガラス転移 / ポリスチレン / ポリフェニレンオキサイド / 温度変調DSC / physical aging / 局所的な秩序性
研究概要

一相系ポリマ-ブレンドであるポリスチレン(PS)/ポリフェニレンオキサイド(PP0)混合系をガラス転移温度Tg以下で熱処理(pgysical aging)させて、agingに伴うエンタルピー緩和挙動を温度変調DSCにより調べた。agingにより出現する吸熱ピークを、温度変調DSCから得られる熱量曲線のフーリエ変換により、ガラス転移と分離評価して求めた。PS単体ではagingに伴い対称な吸熱ピークが現れるのに対して、ブレンドでは低温側に裾のある非対称でブロードな吸熱ピークの出現することが見出された。また、ブレンドにおける吸熱ピーク面積の増大が単体のそれに比べて小さく、その飽和値も小さいことから、ブレンドではphysical agingが抑制されることが明らかになった。このようなブレンドにおけるエンタルピー緩和挙動の特異性はその局所的な秩序構造の存在によるものと考えられる。つまり、秩序領域における低い分子運動性によりaginによる緻蜜化が抑制される考えられる。また、Tg以上で熱処理したものをphysical agingさせると、agingに伴う吸熱ピークの増加がさらに小さくなることから、Tg以上における熱処理により局所的な秩序性が増大することが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takashi Aoyama ら: "Strain Recovery Mechanism of PBT Rubber Thermoplastic Elastomer"Polymer. 40. 3657-3663 (1999)

  • [文献書誌] Kazuhiro Takahara ら: "Physical Aging in Poly(methyl methacrylate) Glass: Densification via Density Fluctuation"Polymer. 40. 3729-3733 (1999)

  • [文献書誌] 伴野 佳弘ら: "ポリカーボネートのphysical aging と応力複屈折緩和挙動"レオロジー学会誌. 27. 43-48 (1999)

  • [文献書誌] Pyada Charoensirisomboon ら: "Morphology-Interface-Toughness Relationship in Polyamide/Polysulfone Blends by Reactive Processing"Polymer. 40. 6965-6975 (1999)

  • [文献書誌] Jung Bom An ら: "高複屈折性球晶の偏光顕微鏡組織"高分子論文集. 56. 635-638 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi