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1999 年度 実績報告書

トマトモザイクウイルスの移行蛋白質と結合する宿主側蛋白質遺伝子の単離と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 11760033
研究機関東京農工大学

研究代表者

松下 保彦  東京農工大学, 遺伝子実験施設, 助手 (40291348)

キーワード植物ウイルス / 移行蛋白質 / 宿主因子 / 転写コアクティベーター / 分子生物学
研究概要

トマトモザイクウイルス(ToMV)の移行蛋白質をプローブとしてアブラナ科植物由来の発現cDNAライブラリーの検索を継続し、6種類の陽性クローンを得た。各クローンの産物をGSTとの融合蛋白質として精製し、移行蛋白質と結合することを確認した。このうちの3クローンの産物は、電気泳動から推定されるGST融合蛋白質の分子量が予想より非常に小さいため、cDNAが本来コードしている蛋白質との融合蛋白質ではないと考えられた。塩基配列の情報とも比較検討した結果、最終的に残りの3種類のクローン(Bc2,Bc5,Bc6)が目的の候補クローンであると思われた。クローンBc5の産物はシロイヌナズナの機能未知の蛋白質と類似しており、Bc6の産物は類似した蛋白質は見い出されなかった。また、移行蛋白質と最も強い結合を示したクローンBc2の産物は、シロイヌナズナで報告されている転写コアクティベーターとアミノ酸レベルで75%一致していた。Bc2産物は、ToMVだけでなくキュウリモザイクウイルス(CMV)のような他の植物ウイルスの移行蛋白質とも結合した。このことから、Bc2は「宿主植物に限らず植物間で保存されていて移行蛋白質と結合する蛋白質」であると期待される。「移行蛋白質と結合する宿主特異性に関与する蛋白質」も含めてクローンを得るために、宿主植物のタバコから新しく発現cDNAライブラリーを作成し、同様の検索を行った。現在までに、候補クローンを1つ(Nt4)得ている。構造解析から、Nt4産物は、シロイヌナズナの機能未知の蛋白質とアミノ酸レベルで82%、酵母や昆虫の転写コアクティベーターと40%程度一致していることがわかった。Nt4産物がCMVのような他の植物ウイルスの移行蛋白質にも結合するかを調べ、宿主特異性に関与する可能性について検討する予定である。

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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