• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

高等植物におけるホウ素の吸収移行に必要な遺伝子の単離と解析

研究課題

研究課題/領域番号 11760044
研究機関東京大学

研究代表者

藤原 徹  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80242163)

キーワードシロイヌナズナ / ホウ素 / bor1-1 / トレーサー / 変異株 / マッピング
研究概要

1)BOR1遺伝子の詳細なマッピング
本研究の開始時点では、BOR1遺伝子は第2番染色体上のマーカー40E1T7と90J19T7で挟まれる約1Mbの領域に存在することを明らかにしていた。今年度はこの領域にPCRマーカーを作成するなどして、BOR1遺伝子の存在する領域を約200Kb程度の範囲に狭めた。
2)新規ホウ素変異株の解析
ホウ素栄養に関する数種の変異株のスクリーニングを行った。葉の生長を指標にして行ったスクリーニングからは3つのラインが得られ、このうち一つのラインではF2世代で表現型がほぼ3:1に分離した。このラインはbor1-1との掛け合わせ実験によって、BOR1遺伝子座に変異をもっている可能性が示唆された。根を指標にしたスクリーニングからは、数種の変異株が見られ、表現型がF2で3:1に近い分離を示すラインも見つかった。
3)ホウ素栄養によって発現制御を受ける遺伝子群の解析
シロイヌナズナにおいてホウ素によって発現制御を受ける遺伝子のdifferential displayによる単離を試みた。発現量が異なると思われたDNA断片をプローブとして用いてノーザンハイブリダイゼーションによってRNAの検出を行ったが、ホウ素栄養によって発現制御されるtranscriptを検出することはできなかった。
4)bor1-1変異株におけるホウ素の吸収実験と元素分析
bor1-1変異株についての詳細なホウ素の安定同位体を用いたトレーサー実験を行ったところ、bor1-1変異株では、低ホウ素濃度域でのホウ素の吸収量が野生型に比べて大きく少ないことが明らかになった。また、低ホウ素濃度域ではシロイヌナズナは濃度勾配に逆らってホウ素を吸収していることが明らかになった。
また、bor1-1変異株について元素分析を行った。ホウ素以外の必須要素や重金属では大きな違いが見られなかったが、ホウ素濃度は大幅に減少していた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kyotaro Noguchi: "Defect in root-shoot translocation of boron in Arabidopsis thaliana mutant bor1-1"Journal of Plant Physiology. (印刷中). (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi