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1999 年度 実績報告書

黒麹菌グルコアミラーゼのO型糖鎖結合ドメイン改変による酵素機能及び分泌能への影響

研究課題

研究課題/領域番号 11760071
研究機関九州大学

研究代表者

後藤 正利  九州大学, 農学部, 助手 (90274521)

キーワードAspergillus / O-glycosylation / glucoamylase / mannosyltransferase
研究概要

黒麹菌Aspergillus awamori var.Kawachiが分泌するグルコアミラーゼ(GAI)のO-型糖鎖は主に1〜3残基のマンノースからなり酵素活性や酵素の安定化に関与する。本研究はタンパク質分泌能の優れた麹菌を宿主として、O-型糖鎖を改変した糖タンパク質の大量発現と糖鎖改変タンパク質の機能解析を目的とする。本年度は、(I)マンノース2糖に3つめのマンノースを付加する出芽酵母のα-1,2-mannosyltransferaseをコードするKRE2遺伝子を導入した麹菌の育種と、(II)O-型糖鎖合成系を改変するためSer/Thr残基に最初のマンノースを付加するprotein mannosyltransferaseをコードする麹菌pmt遺伝子のクローニングを行った。
(I)A.nidulans由来のgpdAプロモーター下流に酵母KRE2遺伝子のcDNAを挿入したベクターを構築し、黒麹菌に導入した。その結果、1つの形質転換体を取得し、染色体に多コピーKRE2遺伝子が組込まれていることを確認した。しかし、形質転換体においてKRE2遺伝子の高発現は認められず、GAIの分子量の増加も認められなかった。現在、新たなベクターを用いて多数の形質転換体を取得したので、糖鎖付加能の変化を確認している。
(II)まず、麹菌から菌体抽出物を調製し、膜画分にPmt活性が存することを確認した。ついでA.NidulansゲノムデータのESTから出芽酵母PMTと相同な配列を見出し、その配列をPCR増幅しプローブDNAとした。得られたプローブを用いてA.Nidulansのゲノムライブラリーから麹菌pmtA遺伝子をクローニングした。またcDNAはRT-PCR法により増幅し、取得した。麹菌pmtA遺伝子は4つのイントロンを含む2,470bpからなり、733アミノ酸をコードしていた。また、酵母PMT3と最も高い相同性(49.1%)が認められた。現在pmtA破壊株の形態変化と糖鎖付加能について検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 後藤正利: "黒麹菌グルコアミラーゼのO-型糖鎖結合ドメインの機能解析"RADIOISOTOPES. 48・12. 771-772 (1999)

  • [文献書誌] M.Goto: "Functional analysis of O-linked oligosaccharide in threonine/serine-rich region of Aspergillus glucoamylase by expression in yeast"European Jounal of Biochemistry. 260・3. 596-602 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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