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1999 年度 実績報告書

ウイルス感染防止剤としての牛初乳シアリルラクトースラクトン利用の可能性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 11760097
研究機関帯広畜産大学

研究代表者

中村 正  帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (70271749)

キーワード3'-シアリルラクトース / 3'-シアリルラクトースラクトン / NMR / 構造解析 / ウシ初乳 / 3'-SLアミド
研究概要

ウシ初乳からクロロホルム/メタノール(2/1,v/v)抽出により得られたオリゴ糖画分を,逆相カートリッジカラムにより脱ペプチドした後,イオン交換クロマトグラフィー(Dowex1x2,CH3COO-form)に供した.吸着画分を1M酢酸アンモニウム溶液で溶出し,これをマイクロアシライザーにより脱塩してシアリルオリゴ糖画分を得た.本画分の主要成分は3'-シアリルラクトース(3'-SL)であり,TSKgel Amido-80を用いたHPLCにより容易に分離・精製することが可能であった.
3'-シアリルラクトースラクトン(3'-SLラクトン)の性質および化学構造を明らかにするために,市販の3'-SLに氷酢酸を加え,25℃,72時間インキュベートし3'-SLラクトンを合成した.調整された3'-SLラクトン試料のHSQC,HMBC,HSQC-TOCSYなどの二次元NMR解析により,その立体構造を明らかにした.また,合成された3'-SLラクトンは1H-NMR解析により1"-2'ラクトンが70%,1"-4'ラクトンが<5%であると算出された.
次に,初乳中に含まれる3'-SLラクトンの含量を知るため,3'-SLラクトンの定量法の確立を試みた.上述により調整した3'-SLラクトンを無水メタノール中でアンモニアガスと反応させ,シアル酸のカルボキシル基にアミノ基を導入した水溶液中で安定な3'-SLアミド誘導体(3'-SLアミド)を調整した,3'-SLアミドはOPA法により蛍光標識・定量することが可能であり,これにより,3'-SLラクトンを間接的に定量することが可能となった.本法を用いてウシ初乳中の,3'-SLラクトンの検出を行った結果,3'-SLラクトンは分娩後,3日目までの乳にのみ含まれることが明らかとなった.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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