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1999 年度 実績報告書

特定温度でゲル形成するコラーゲンおよびゼラチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 11760183
研究機関東京農工大学

研究代表者

野村 義宏  東京農工大学, 農学部, 助手 (10228372)

キーワードコラーゲン / サメ / ブタ / 熱的構造安定性 / 細胞培養基質 / 胎盤 / ザイモグラフィー / マトリックスメタロプロテアーゼ
研究概要

コラーゲンおよびゼラチンは、食用から医療用材料まで広範囲に利用されている。しかし、その原材料がウシまたはブタ皮由来であるため利用範囲が限定される。そこで、原材料を未利用な組織である、ウシやブタの骨、軟骨、胎盤や水生動物由来の皮に変えることで種々のコラーゲンを調製し、特に温度感受性の強いものを開発することを目的とした。本年度は、入手可能な水生動物であるサメ皮からI型コラーゲンを、ウシ胎盤からI、III、V型コラーゲンを調製した。
サメ皮からI型コラーゲンの調製は定法に従い、希酢酸で抽出し塩化ナトリウムで塩析を行った。この操作を繰り返すことでコラーゲンを精製した。サメコラーゲンについてザイモグラフィー用基質および細胞培養基質としての利用特性について検討した。
サメゼラチンを含む電気泳動用ゲルに、ラット真皮由来線維芽細胞培養上清を泳動した結果、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)-2のバンドが確認でき、ブタゼラチンよりもバンドが明瞭であった。コラーゲンを用いたザイモグラフィーも可能であり、MMPの基質としての有効性を認めた。細胞培養基質として用いるために、サメコラーゲンとブタコラーゲンの混合比率を変えたゲルを調製した。その変性温度は混合比率より変化し、サメコラーゲン単独の変性温度である41℃からブタコラーゲンの55℃まで調製することが可能であった。サメおよびブタコラーゲンの混合比率が2対8以上で、37℃でのコラーゲンゲル培養が可能であり、コラーゲンゲル培養に特有の性質であるゲル収縮も認めた。
また、ウシ胎盤をリン酸塩で除血で、希酸酸中でペプシン処理することでコラーゲンの抽出を行った。胎盤から各種のタイプのコラーゲンを調製することができた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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