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1999 年度 実績報告書

銅イオンに対する生物の応答性と恒常性維持機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11760224
研究機関大阪大学

研究代表者

三本木 至宏  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10222027)

キーワード銅イオン / 恒常性 / 行動
研究概要

1.C.elegansCu^<2+>ポンプATPaseの機能と役割
C.elegansCu^<2+>ポンプATPase完全長cDNAを酵母に導入し、本酵素を機能的に発現させることに成功した。発現産物の活性を検出する系を確立し、本酵素の機能をアミノ酸残基のレベルで明らかにすることができた。また、トランスポゾン(Tc1)転移が活性化しているC.elegansの変異株の中から、Cu^<2+>ポンプATPase遺伝子にTc1が挿入された株を得、Tc1の転移による遺伝子欠失株を育種し、Cu^<2+>ポンプの欠損に伴う発生の異常、Cu^<2+>および他の重金属イオンの代謝異常、Cu^<2+>に対する応答性、行動が変化するかどうかを調べた。また、本酵素を発現している細胞をレポーター遺伝子を用いて検索したところ、腸管の細胞に遺伝子発現が見られることを明らかにした。今後は本酵素の発現と機能欠陥の関係を明らかにしてゆきたい。
2.C.elegansのCu^<2+>に対する応答性と行動
C.elegansは生育に有害な濃度のCu^<2+>から忌避することを見いだした。この忌避行動の機構、特にCu^<2+>の認識機構を解明するために、感覚ニューロンが異常になった既存の変異体の行動解析を行い、さらに、感覚ニューロンを系統的にレーザー照射したC.elegansの行動を観察したところ、3つのニューロンが忌避行動に必要なことが明らかになった。同定された感覚ニューロンには、Cu^<2+>の刺激を受容し、情報を伝達する機能が備わっていると考えている。そこで、Cu^<2+>に対する行動異常突然変異体をスクリーニングし、現在のところ10株の行動異常変異体を得ている。今後は得られた変異体の原因遺伝子の同定を試みる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoshihiro Sambongi: "Sensing of cadmium and copper ions by externally exposed ADL, ASE, and ASH neurons"Neuro Report. 10. 753-757 (1999)

  • [文献書誌] Hiroshi Omote: "The r-subunit rotation and torque generation in Fi-ATPase"Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 96. 7780-7784 (1999)

  • [文献書誌] Yoshihiro Sambongi: "Mechanical rotation of the C subunit Ohgomer in ATP Synthase"Science. 286. 1722-1724 (1999)

  • [文献書誌] Jun Hasegawa: "Stabilization of Pseudomonas aeruginosa cytochrome C551"J. Bid. Chem.. 37533-37537 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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