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1999 年度 実績報告書

カルモデュリン依存性プロテインキナーゼタイプIVの活性制御機構に関する形態学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 11770001
研究機関東北大学

研究代表者

坂上 洋行  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90261528)

キーワードプロテインキナーゼ / 免疫組織化学 / ウット / 転写因子 / カルシウム / カルモデュリン / リン酸化 / 細胞内局在
研究概要

Ca^<2+>/カルモデュリン依存性プロテインキナーゼタイプIV(CaM-KIV)は、神経細胞においてCREBなどの転写因子のリン酸化を介したCa^<2+>依存性遺伝子発現調節機構に関与するものと考えられている。近年、本酵素の活性化には、新たな活性化酵素(CaM-KK)によるリン酸化が必須であることが生化学的に明らかになってきた。本研究では、CaM-KK・CaM-KIVカスケードの神経細胞における役割を解明することを目的とし、以下のような研究成果をあげた。
(1)CaM-KKの細胞内局在の解析:CaM-KKの2つの分子種(α,β分子)を識別するモノクローナル抗体の作成に成功し、その細胞内の局在をCaM-KIVと比較検討した。その結果、CaM-KIVは神経細胞の核内に豊富に局在するのに対して、CaM-KKは、主に神経細胞体、樹状突起、神経終末に局在し、核内における発現は非常に微弱なものであった。
(2)CaM-KIVβ分子の細胞内局在解析:申請者が分子構造を明らかにしたCaM-KIVβ分子に対する特異的抗体の作成に成功し、免疫組織化学的に細胞内局在を解析した(Eur.J.Neurosci.1999)。その結果、CaM-KIVβ分子は小脳顆粒細胞の核内に限局して発現することを明らかにし、β分子の小脳顆粒細胞における特異な核内における機能関与の可能性を提示した。
(3)CaM-KIのサブタイプの単離:神経系に豊富に発現するCaM-KIの新たな分子種(β2)をマウスより単離しその神経系における発現解析に成功し報告した
(J.Neurochem.,1999)。
以上、申請した実験計画に従い、CaM-Kの分子多様性の神経細胞における生理的意義の解明のために着実に研究を展開している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Sakagami: "Distinct immunohistochemical localization of two isoforms of Ca^<2+>/calmodulin-dependent protein kinase kinases in the adult rat brain"Eur. J. Neurosci. (in press). (2000)

  • [文献書誌] H.Sakagami: "Immunological evidence that β isoform of Ca^+/calmodulin-dependent protein kinase IV is a cerebellar granule cell-specific product of the CaM kinase IV gene"Eur. J. Neurosci. 11. 2531-2536 (1999)

  • [文献書誌] T.Ueda: "Distribution and intracellular localization of a mouse homologue of Ca^<2+>/calmodulin-dependent protein kinase Iβ 2 in the nervous system"J. Neurochem. 73(5). 2119-2129 (1999)

  • [文献書誌] M.Kudo: "Localization of synaptejamin mRNA in the rat brain"Mol. Brain Res.. 64. 179-185 (1999)

  • [文献書誌] R.Suzuki: "Localization of mRNA for Dri 42, subtype 2b of phosphatidic acid phosphatase in developing and mature brain of rats"Mol. Brain Res.. 66. 195-199 (1999)

  • [文献書誌] S.Yoshida: "Localization of PDK-1 mRNA localization in the brain"Tohoku J. Exp. Med. 187. 249-255 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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