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2000 年度 実績報告書

蛍光退色の解析と経時的観察および3次元立体観察における退色の補正

研究課題

研究課題/領域番号 11770013
研究機関横浜市立大学

研究代表者

尾野 道男  横浜市立大学, 医学部, 助手 (50264601)

キーワード共焦点レーザー顕微鏡 / 蛍光顕微鏡 / 蛍光色素 / 退色防止剤 / Confocal laser microscopy / Fluorescence microscopy / Fluorochrome / Anti-fade reagent
研究概要

蛍光顕微鏡観察において、退色防止試薬を封入剤として用いることにより蛍光の退色を防いできた。経時的観察や共焦点レーザー顕微鏡による3次元立体観察のような、同一視野を何度も励起することにより得られる画像では、蛍光の退色がある限り、真の経時的輝度変化、真の3次元画像が得られていないともいえる。本研究では、共焦点レーザー顕微鏡により、経時的変化のない、蛍光ビーズ、固定した細胞などを用いて、蛍光試薬、封入剤、励起光強度など、様々な条件下において、観察を行い、退色による蛍光輝度の変化を、デジタルデータとして集積し、蛍光輝度変化を画素ごとにコンピュータ解析し、蛍光輝度変化を示す因子を決定した。これらの結果をもとに、2次元画像の蛍光輝度変化を算出する関数式を確立した。蛍光輝度変化の式から、蛍光輝度の補正式をもとめ、2次元補正画像を得るための画像処理ソフトウエアの開発を行った。また、共焦点レーザ顕微鏡は、試料の断層像をコンピュータ画像処理することで、3次元の立体的な画像を構築することが可能である。しかしながら、一般に、深さ方向の減光および蛍光の退色を考慮に入れた画像処理は行われていない。退色/減光を補正した3次元画像の構築を試みた。ゼラチンをFITC/TRITCでラベルした、均一な蛍光強度をもつ試料を作成し、3次元空間における蛍光の退色と減光の解析を行った。深さ方向に対して得られる蛍光強度は均一でなく深いほど輝度が弱くなることが明らかになった。また、連続断層観察においては、他の断層観察の再の励起光の影響を受けて退色も起きていた。3次元立体構築では、奥行き方向の減光と励起による退色の両方を考慮する必要があり、実験から、これらの相関関係を明らかにし、奥行き方向の退色と減光の関係を示す式を求めた。しかしながら、観察面周囲における退色が不均等でない部位が存在し、その補正を行う方法を現在検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Ono,T.Murakami,A.Kudo,M.Issiki,H.Sawada,A.Segawa: "Quantitative comarison of Anti-Fading Mounting Media for Confocal Laser Scanning Microscopy."J.Histochem.Cytochem.. 49. 305-312 (2001)

  • [文献書誌] M.Nakano,Y.Atobe,R.C.Goris,F.Yazama,M.Ono,H.Sawada,T.Kadota,K.Funakoshi,R.Kishida: "Ultrastructure of the capillary pericytes and the expression of smooth muscle-actin and desmin in the snake infrared sensory"The Anatomical Record. 260. 299-307 (2000)

  • [文献書誌] K.Yoshida,M.Ono,H.Sawada: "Lipoplysaccharide-induced vacuoles in macrophages : Their origin is plasma membrane-derived organelles and endoplasmic"J.Endotoxin Research.. 5. 127-137 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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