研究概要 |
estrogenが胎生期におけるneuron分化・成熟過程において、深く関わっていることが知られている。多くのestrogenによって誘導される細胞反応には、c-erbB-2/neu遺伝子の発現を伴うこともわかっている。 1,c-erbB-2/neu遺伝子は、NIH3T3細胞に含まれることから、NIH3T3細胞由来cDNAよりPCR cloningを行って得、これをtransfection用vectorにつなげた。 2,PC12培養細胞をNGFで刺激するとneuron様に分化する。また、NGFがなくてもestrogenで刺激してもneuron様に分化することが知られている。NGFによってneuron様に分化する際には、c-erbB-2/neu遺伝子産物であるp185^<erbB-2>がdown-regulationを示すという報告から、PC12培養細胞はNGFがあればc-erbB-2/neu遺伝子産物がなくてもneuron様に分化することが示唆される。また、PC12培養細胞はestrogen単独でもneuron様に分化するので、estrogenに過反応を示すc-erbB-2/neu遺伝子をPC12培養細胞にtransfectionして過剰発現させた場合、NGFもestrogenもなしでneuron様に分化するかどうかを観察するために、PC12細胞にリポソーム法でtransfectionした。現在、生育してくる細胞を薬剤で選別しているところである。
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