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2000 年度 実績報告書

Masp欠損マウスを用いた生体防御における補体レクチン経路の役割

研究課題

研究課題/領域番号 11770078
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

高橋 実  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00285024)

キーワード補体 / 遺伝子改変マウス / レクチン経路 / MASP / 自然免疫
研究概要

1、Masp1遺伝子の欠損マウス(Masp1(-/-))の解析。前年度に引き続き、Masp1欠損マウスに関して解析を行った。ある種のインフルエンザウイルス(H1N1)に対する感染実験を試みたところ、有意にMasp1(-/-)が野生型マウス(C57BL/6J)に比べ、生存率が低いことがわかった(20日生存率が野生型約80%、Masp1(-/-)約20%であった。)。このことはインフルエンザの初期感染にMasp1蛋白が関与することを明らかにした。さらにMasp1(-/-)は有意に同腹の野生型の仔マウスに比べ、小さいことがわかった。Masp1が仔の成長過程にどのように影響するのかはさらに解析をする必要である。さらにMasp1遺伝子から新たにMasp3という蛋白が合成されることが報告され、Masp1(-/-)はMasp3も欠損していると期待できる。このことを実験的に証明した後、前年度と本年度に得られた結果を含めた論文をまとめる予定である。
2,Masp2(Smap)遺伝子の欠損マウスの作製と解析。
Masp2とSmapは同じ遺伝子から転写される。Smap特異的なエクソンが存在し、このエクソンを破壊したマウスの作製を計画した。これにより、Smapの機能を明確にすることができる。現在、遺伝子を改変したES細胞の作製は成功しており、このES細胞を用いてKOマウスを作製中である。この実験を遂行中にイギリスのグループがMasp2のL鎖を破壊したマウスの作出に成功した(現時点で未発表)。このマウスはMasp2のみ欠損していることが期待できる。今後の展開として我々のMasp1特異的欠損マウスとイギリスのグループのMasp2欠損マウスを比較することで、未だ明確にされていない両蛋白の役割の違いに関して詳細に検討できるものと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kenjo A.: "Cloning and Characterization of Novel Ficolins from the Solitary Ascidian, Halocynthia revetzi."J.Biol.Chem.. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Stover C.: "The human gene for mannan binding lectin-associated serine protease2 (Masp2), the effector component of lectin route of complement activation, is part of tightly linked gene cluster on chromosome lp 3G2-3"Gene and Immunity. (in press). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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