1.CPE結合部位の同定 前年度に明らかにしたCPE受容体の2番目の細胞外領域が、毒素感受性に必須であるという知見に基づき、同領域とグルタチオンSトランスフェラーゼの組換え融合タンパクを発現・精製し、CPEをプローブとして用いたリガンドブロット法を行なった.その結果、この領域にCPEが直接結合することを明らかにできた.スキャッチャード・プロットの解析から、同領域とCPEとの結合の親和性は、1.0×10^8M^<-1>とCPE受容体発現細胞に対する結合親和性とほぼ等しいことを明らかにした.したがって、CPE受容体の2番目の細胞外領域が、CPEの結合部位として機能すると結論付けた. 2.CPE受容体の大量発現系の確立 CPE受容体のバキュロウイルスでの大量発現系を確立した.培養液1Lあたり約0.1mgのCPEが得られた.現在、CPEの膜孔形成機構をさらに詳細に解析するために、精製CPE受容体をリポソーム中に再構築し、無細胞系でのCPEの機能アッセイの確立を試みている.
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