研究概要 |
(1)HHV-6B U17/U16タンパクと結合する因子としてYeast two-hybrid system により同定されたmitosinおよびSMRTについて、大腸菌の組換えU17/U16タンパクを用いたpull-down assay、in vitro translation porduct による binding assay、抗U17/U16抗体による co-immunoprecipitation を行ったところ、いずれの方法でも結合を確認できなかった。このことは、これらの因子が偽陽性のクローンであったことを示唆している。現在、新たに結合因子を同定するため、抗U17/U16抗体により共沈する130kDaタンパクの精製を試みているところである。 (2)U17/U16アンチセンス発現ベクターをMT-4に導入して stable transfectant の樹立を試みたが、コントロールベクターの stable transfectant さえ得られなかった。このことからMT-4は遺伝子導入に適していないと考えられた。これに代わる方法としてs-oligo等を用いることを検討中である。 (3)MT-4にHHV-6Bを感染させ、ウイルス遺伝子 mRNAの変動をDNA chipを用いて解析した。現在、Northem hybidizationn により確認を進めている。 (4)HHV-6Bの感染機構を解析する新たなアプローチとして、ウイルス遺伝子発現調節機構の解析を進めている。前初期遺伝子(MIEs,U95)および初期遺伝子(U41)のプロモーター領域の欠失変異を作製しcic-elementの同定を試みている。U41プロモーター領域についてはCREが中心的な役割を演じていることを明らかにした。現在、CREに結合する転写因子の同定を試みている。
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