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2000 年度 実績報告書

種々の細胞膜レセプターからのシグナル伝達におけるGPIアンカーの役割

研究課題

研究課題/領域番号 11770171
研究機関大阪大学

研究代表者

大石 一人  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60273702)

キーワードGPIアンカー / トランスアミダーゼ / GAA1 / GPI8 / 翻訳後修飾
研究概要

本研究の課程で、GPIアンカーをタンパク質に転移するステップに関与しているトランスアミダーゼは少なくともGAA1とGPI8の2つの遺伝子産物の複合体であり、GAA1はGPIアンカー型タンパク質とトランスアミダーゼとの酵素-基質中間体の形成に、GPI8は中間体形成にそのシステイン残基が必須であり、GPIアンカー付加シグナルの切断・除去に働いていることを明らかにした。
1、GAA1とGPI8にそれぞれFLAGとGSTのタグをつけてCHO細胞に導入し、可溶化後抗FLAG抗体でGAA1を免疫沈降すると、GPI8が特異的に共沈してきたことから、2つの遺伝子産物は複合体を形成していることが明らかになった。
2、ノックアウト細胞株を作製し解析したところ、GAA1はGPIアンカーのタンパク質への転移に必須なこと、GPIアンカー型タンパク質とトランスアミダーゼとの酵素-基質中間体の形成のステップに働いていることを明らかにした。
3、GPI8は、ある種のシステインプロテアーゼと相同性を持つことから、このプロテアーゼファミリーに属する全てのメンバーにおいて保存され、活性に重要であると予想されるヒトGPI8の164番目のヒスチジンあるいは206番目のシステインをアラニンに変えた変異体を作成した。これらの変異体ではその活性および酵素-基質中間体の形成が完全に消失したことから、GPI8はGPIアンカー付加シグナルの切断・除去に働いていることを明らかにした。
以上の結果をMol.Biol.Cell(2000)11:1523-1533に発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ohishi,k. et al.: "Gaa1p and Gpi8p are components of a GPI transamidase that mediates attachment of glycosylphosphatidylinositol to proteins."Mol.Biol.Cell. 11. 1523-1533 (2000)

  • [文献書誌] Hong,Y. et al.: "Requirement of PIG-F and PIG-O for transferring phosphoethanolamine to the third mannose in glycosylphosphatidylinositol."J.Biol.Chem.. 275. 20911-20919 (2000)

  • [文献書誌] Nagamune,K. et al.: "Critical roles of glycosylphosphatidylinositol for Trypanosoma brucei."Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 97. 10336-10341 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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