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1999 年度 実績報告書

小児肥満とその合併症の発生に関与する遺伝的素因及び環境要因の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11770191
研究機関筑波大学

研究代表者

平野 千秋  筑波大学, 社会医学系, 文部教官助手 (50292561)

キーワード小児肥満 / 血圧 / 総コレステロール / HDL-コレステロール / 中性脂肪 / β3アドレナリン受容体 / マポE / マンジオテンシノーゲン
研究概要

平成11年度は、肥満と心血管危険因子との関連を検討した。対象は、小児生活習慣病予防健診と小児生活習慣病外来の受診者のうち、文書による同意が得られた者である。方法は、家族歴、身体測定(一部で体脂肪率測定)、血圧測定、採血を行い、肥満関連遺伝子としてβ3アドレナリン受容体遺伝子多型を、心血管危険因子としてApoEとangiotensinogen(AGT)遺伝子型を、PCR-RFLP法で判定した。結果(1)β3アドレナリン受容体の対立遺伝子Arg64の出現頻度は、肥満児で0.24、非肥満児で0.20と肥満児に高かったが(p<0.02)、肥満度別では軽度肥満児と高度肥満児の間に出現頻度に差異は認められなかった。Arg64を有する肥満児はそうでない肥満児に比較し、収縮期、拡張期ともに血圧が高かった(オッズ比1.8、p<0.05)。(2)ApoEの2、3、4各遺伝子型の頻度は、肥満と関連がなかった。非肥満児では、ApoE4を有すると、血清総コレステロール、LDL-コレステロール、動脈硬化指数が高かったが(p<0.01)、肥満児ではさらに中性脂肪高値、HDL-コレステロール低値とも関連していた(P<0.05)。(3)AGTのG-6A多型の、肥満の有無による対立遺伝子出現頻度ならびに血圧との関連については、有意な結果は認められなかった。以上から、心血管危険因子の一部について、肥満を介して増悪因子となる可能性が示唆された。平成12年度は、肥満の程度と各因子、合併症、生活習慣(食事記録、生活習慣記録による調査)との関連について検討を加える予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kazue Endo: "Polymorphisms of β3-AR and Ob-R gene and obesity"International Journal of Obesity. 24巻(in press). (2000)

  • [文献書誌] 村田光範 編: "生活習慣病―小児から成人まで―"(株)少年写真新聞社. 60 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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