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2000 年度 実績報告書

慢性関節リウマチの関節滑膜局所の病態形成における神経・免疫・内分泌軸の関与

研究課題

研究課題/領域番号 11770256
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

永渕 裕子  聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 助手 (80278001)

キーワード慢性関節リウマチ / 神経・免疫・内分泌軸 / ホルモル / 神経ペプチド / 滑膜細胞
研究概要

本研究では慢性関節リウマチ(RA)患者の滑膜局所における神経・免疫・内分泌軸の関与に注目し、滑膜細胞と滑膜に浸潤するリンパ球との相互作用に関与するホルモンや神経ペプチドの役割を解析した。昨年度は乳汁分泌ホルモンであるプロラクチンの作用に着目し、滑膜浸潤リンパ球から産生されるプロラクチンが滑膜細胞の増殖やサイトカイン・コラゲナーゼ産生を増強させることを明らかにした。今年度はまず滑膜組織における各種ホルモンおよび神経ペプチドの発現を免疫組織化学染色法で検討した。滑膜においてはサブスタンスP、VIP,nerve cell growth factor(NGF)の発現を認め、またホルモン系ではCRH,ACTHの発現を認めた。CGRP、コルチゾールの産生は認められず、この結果はこれまでの報告での滑液でのホルモン・神経ペプチド産生の成績に一致した。
さらに今回はNGFに着目し、滑膜におけるその作用を検討した。免疫組織化学染色法で検討した結果、NGFは滑膜表層のマクロファージ様滑膜細胞および線維芽細胞様滑膜細胞より産生されていた。線維芽細胞様滑膜細胞はNGFレセプターを発現し、NGFを添加することで、滑膜細胞の増殖は増強された。また滑膜細胞からのIL-6産生もNGFの添加により増強された。
RA患者滑膜組織においては、神経ペプチドやホルモンが産生され、これらが滑膜細胞や滑膜浸潤リンパ球に作用し,関節局所において神経・免疫・内分泌軸が相互に作用することで、病態形成に関与していることが考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Wakisaka,S.: "Characterization of tissue outgrowth developed in vitro in patients with rheumatoid arthritis ; involvement of T cells for the development of tissue outgrwoth."Int.Arch.Allergy Immunol. 121(1). 68-79 (2000)

  • [文献書誌] Nagafuchi H.: "Prolaction locally produced by synovium infiltrating T lymphocytes induces excessive synoviual cell functions in patients with rheumatoid arthritis."Journal of Rheumatology. 23(9). 1890-1900 (1999)

  • [文献書誌] Shimoyama Y.: "Synovium infiltrating T cells induce excessive synovial cell function through CD28/B7 pathway in patients with Rheumatoid arthritis."Journal of Rheumatology. 26(10). 2094-2100 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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