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1999 年度 実績報告書

ミッドカインの動脈硬化新生内膜形成への関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 11770352
研究機関名古屋大学

研究代表者

近藤 隆久  名古屋大学, 医学部, 助手 (00303644)

キーワードミッドカイン(MK) / ヘパリン結合性成長因子 / 動脈硬化 / 新生内膜肥厚 / 血管内径狭窄
研究概要

ミッドカイン(MK)は、分子量13,000のヘパリン結合性成長因子であり、プレイオトロフィン(PTN/HB-GAM)と約50%のホモロジーを有する。MKとPTNはこれまでに知られている種々の成長因子とは異なる独立した新たなファミリーを形成していることが明らかになっている。MKの生物活性は多岐にわたり、神経栄養生長様活性、線溶系亢進、細胞のトランスフォーメイション能などの多数の機能が明らかになっている。私たちは、MKの新たな機能として、動脈血管壁における新生内膜形成機能を見いだした。すなわち、ラット頚動脈バルーン障害モデルにて障害を受けた部位での血管内皮細胞や血管平滑筋にMKが発現してくることを見いだした。MKの発現はPT-PCRおよびウエスタンブロットにて、血管障害後約7日目にピークを認めた。またMK(-/-)のマウスを用いた総頚動脈結紮モデルにて新生内膜肥厚モデルを作成したところ、MK(-/-)のマウスでは新生内膜肥厚がほぼ完全に抑制されることを見いだした。さらに、MK(-/-)のマウスにMKを持続浸透圧ポンプにて注入したところ、新生内膜肥厚は回復することも見いだした。新生内膜肥厚は回復はヒトアルブミンの持続注入では認められないことから、MKが動脈の新生内膜肥厚や血管内径の狭窄に中心的な役割を果たしていることを見いだした。
現在、以上の基礎的データにもとづいて、狭心症・心筋梗塞および不整脈の診断目的にて心臓カテーテル検査を受けた患者約300名より血漿を採取、血中のMKの濃度を測定しMKの濃度と疾患および冠動脈の重症度との相関について比較検討中である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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