(1)毛乳頭細胞と結合織性毛包細胞の培養 ヒト毛包から毛乳頭と結合織性毛包を実体顕微鏡下に単離し、それぞれからprimary cultureを行った。 (2)毛乳頭細胞と結合織性毛包細胞で発現されるprotease nexin-1 mRNAの量的比較 培養毛乳頭細胞と結合織性毛包細胞からtotalを抽出し、RT-PCR法を用いてnexin-1 mRNAの半定量的比較を行ったが、両細胞間で有意な差は認められなかった。 (3)nexin-1のin situ hybridization(ISH)法の確立 digoxigeninで標識したnexin-1に対するoligo-DNA probeと、ヒトの頭部皮膚のパラフィン切片を用いてISHを施行した。しかし毛包内にnexin-1に対する特異的なシグナルは認められなかった。posiive controlのラット毛包内にもnexin-1を同定できず、Northern blotでの感度も低いことからoligo-DNA probeの使用は不適であると判断した。現在はnexin-1 cDNAの全長をPCRで増幅した後、TA vectorにsubcloning中である。今後はin vitro transcription法にてdigoxigenin標識RNA probeを作成した後、ISHを行う予定である。
|